ヨガを極める⑳

エネルギーの障害

金属を引き寄せる磁石を考えてみましょう。厚い紙を磁石の前に置いたなら、それは以前ほど強く金属を引きつけないでしょう。
磁石の前のバリアが大きければ大きいほど、その効果が弱まります。

イダーとピンガラーの流れもこれと同じです。これらのプラーナの流れから障害が取り除かれると、その力が増します。

障害とはなんでしょうか。緊張がその1つです。感情的な問題がもう1つです。さらに、望むけれどもそれを得ることができないという心の状態、そして抑圧の状態が他の障害です。これらの障害は誰にでもあり、日々蓄積していきます。これらは身体や心に大きな影響を及ぼし、不調や病気の原因になります。

これらの様々な精神的な障害を取り除くことで、イダーとピンガラーの流れる量を増やします。結果として、心、知性、感情、そして行為の性能に影響を及ぼします。

エネルギーの障害は身体のどこにでも作られます。何千もの経絡があるように、何千もの障害があります。6つのチャクラによって身体全体に供給されるエネルギーは多くの小さな接合点があります。すべての接合点を浄化するために、パワンムクタアーサナシリーズのような特別なアーサナを訓練すべきです。

パワンムクタアーサナシリーズは3つのグループに分かれており、アーサナの中で最も重要で、そしてその基礎です。ヨガ初心者から上級者まですべてのヨガ実践者にとって重要なアーサナが多く含まれています。ヨガの道を効率よく進んでいくためにも、まずはパワンムクタアーサナシリーズをマスターしましょう。

プラーナの障害の除去

ハタヨガは潜在力を解放します。ハタヨガの目的は身体を浄化すること、身体から毒素を排除すること、そして抑圧されたエネルギーを解放し調和させることです。

私たちが適切でない食べ物を摂取していると、コレステロールが循環器系に形成されます。血液がどろどろになり血管がブロックされます。そうすると血液が適切に流れることができません。これは肉体レベルで起こることです。

プラーナのレベルでも同じようなことが起こります。身体に動脈や静脈があるように、エネルギーを運ぶナディーがあります。ハタヨガは障害を取り除き、結果としてナディーにおける流れがスムーズになり、それが邪魔されることはありません。

ナディーの浄化はヨガの初期段階において重要で、そしてプラーナーヤーマの訓練のために必要です。ある種のアーサナの訓練はナディーを通したプラーナの流れの障害を取り除き、プラーナーヤーマの訓練の基礎となります。Paschimottanasana、halasanaは特にスシュムナーナディーを通したプラーナの流れに効果的です。

もしナディーが汚れていれば、スシュムナーにおけるクンダリーニの上昇が大きく遅れます。ナディーショダナの訓練は急速な浄化をもたらす最も効果的な手段です。

身体の不純物が取り除かれたとき、ナディーが機能し、エネルギーの障害が解かれます。アーサナの訓練で身体の構造が調和し、障害が取り除かれるにつれて、プラーナが自由に流れ始めます。

プラーナーヤーマの訓練は身体におけるプラーナの微細な現れを浄化し、そして調和します。同時に、それはプラーナのエネルギーを活発にします。結果として身体と心の機能に調和をもたらします。

ハタヨガの訓練をとおして、ナディーの物質的な面が浄化され、プラーナーヤーマの訓練をとおして、ナディーのエネルギー的な面が浄化されます。

身体とプラーナのシステムの浄化

浄化すべてき不純物とはなんでしょうか。それらは感覚的な生活と欲望のゴミと不要物です。

余分な脂肪が血管に蓄積し、血流を阻害するように、プラーナのレベルで不純物の蓄積があります。不要物が蓄積するとエネルギーを循環させるための身体の力が弱くなります。身体がだるくなり、エネルギーレベルが減少し、チャクラの活動と脳の働きが阻害されます。

ナディーが汚れており、弱いときに、もしクンダリーニの力が解き放たれたなら、あなたはその経験を扱うことができないでしょう。したがって、身体全体とナディーのネットワークが浄化される必要があります。そしてエネルギーの通路は強くしておかなければなりません。

身体と心をつなぐのはプラニックボディです。それは両側からアプローチできることを意味します。しかし身体をとおしてプラニックボディを制御し浄化するほうがより簡単です。

交感神経と副交感神経を強化することによって、イダーとピンガラーナディーは直接影響されます。そして中枢神経を開発することによって、スシュムナーナディーが活発になります。したがって、ハタヨガでもっとも重要な訓練は中枢神経とスシュムナーを刺激するものです。

ハタヨガが機能している兆候

ナディーの浄化はシャクティが身体全体をスムーズに流れることを意味します。身体は正と負のシャクティの流れから光を放ちます。

Hatha Yoga Pradipikaは「ナディーが浄化されたとき、外面的な兆候が現れる。その成功は身体が細くなり輝くときに確かなものとなる。」と述べています。

自らの意思でプラーナを蓄えることができると消化の力が増します。ナディーが浄化され内的な音が目覚め、病気から解放されます。

Shiva Sutrasでは、プラーナが目覚めたときの5つの特徴を述べています。それらは歓喜の経験、浮揚感、震え、意識的な眠り、そして至福の渦です。

高次意識を扱う

ハタヨガは精神的なエネルギーの目覚めにおいて非常に重要な役割があります。身体は様々なシステムがバランスよく働かなければなりません。

ハタヨガの目的は、意識の大きな進化に直面し、それを扱えるように身体とその構成要素の準備をすることです。ハタヨガはこの身体を形作る2つのタイプのエネルギーの結合のプロセスです。これは伝統的な、そして実際のハタヨガテキストの定義です。

プラーナの力と心の力は両方とも身体のエネルギーです。第3のエネルギーであるアートマ・シャクティは精神的なものです。それは超越的で、形のないエネルギーです。

ムーラダーラチャクラは身体と精神のエネルギーを生み出します。しかし、精神的なエネルギーはより大きな発生機によって作られます。そのエネルギーはイダーとピンガラーによって扱うことはできません。この精神的なエネルギーを導くスシュムナーと呼ばれるもう1つの道があります。

プラーナの流れの逆行

Pranaとapanaは身体における2つの逆の力です。Pranaはおへそから上へと動き、apanaは下へ動きます。

Apanaの影響で、意識はムーラーダーラへと下へ引き寄せられます。そこで欲望と外部世界との交流が生み出されます。Pranaの影響で、意識はサハスラーラの方へ上方へと引き寄せられます。

ヨガの訓練で、pranaとapanaの方向、もしくは動きが変化します。Pranaの上への流れが下へ導かれ、apanaの下への流れが上へと導かれます。このようにそれら両方の動きはお互いへと向かいsamanaで出会います。この合流点でヨガの火の力が生まれます。人生におけるこれら2つの面が結びつくと、クンダリーニが目覚めます。

Bhagavad Gitaでクリシュナはアジュナを指導します。彼の基本的なアドバイスはpranaとapanaの結合です。Pranaとapanaの結合はヨガの訓練を通して達成されます。この結合をもたらすたくさんの訓練があります。

Siddhasanaが訓練され、samanaの領域に呼吸が導かれるとき、pranaとapanaがそこで結びつきます。クリヤーヨガの訓練は同じ効果をもたらします。3つのバンダが行われると、pranaの上への動きが止まり、apanaの下への動きが止まり、そしてpranaとapanaの両方の動きに影響を与える吸引のプロセスが生まれます。

Nauli kriyaのようなシャットカルマはまたpranaとapanaの結合を作ります。プラーナーヤーマの息を吸う、吐く、そして止めるの訓練が行われると、アジュナチャクラでpranaとapanaの結合がなされます。

Pranaとapanaの結合はヨガの最も重要な目的の1つです。訓練者はこれら2つの力を導くことができるまで、2重性の影響を受け、心は分散したままです。

プラーナの逆の活動が経験されれば心と脳の働きが完全に制御されます。そして身体は幸福感に包まれます。この状態ですべての細胞が踊り、喜びで震えます。これはアーサナとプラーナーヤーマの正しい訓練をとおして得られる身体の祝祭です。