ヨガを極める⑯

プラニックボディ

私たちの活動とプラニックボディ

すべての存在は、命と存在を与えるプラーナの構成物です。各個人のプラーナの量は、個性の力によって示されます。

しばしばプラーナは、呼吸として訳されます。しかし、プラーナは私たちが呼吸する酸素や空気ではありません。プラーナは、すべてに存在する動的な、エネルギー原理です。

すべての人は、ある量のプラーナを持って生まれます。しかし、その量や質は人生を通して継続的に変化します。前向きな考え、より高い感情、そしてヨガの訓練は高いレベルのプラーナを生み出します。

ヨギーは豊富なプラーナを保持しています。彼の100万ワットのプラーナは、強さ、健康、そして活力を彼の周りに放射します。彼は、すべての人にプラーナを提供するエネルギーの発電所です。

あなたがヨガの訓練などを通して、ヨギー、ヨギーニのように大きなプラーナの力を蓄えることができたなら、自然に周りの人たちによい影響を及ぼすことができます。特にヨガを教える必要はなく、自然に周りの人たちを幸せへと導くことができます。

<Point1>
人それぞれ、もっているプラーナのレベルが違います。そして、それは日々の活動や態度、さらに思いや考えなどによって影響されます。もし、あなたがヨギーやヨギーニのように、高いレベルのプラーナを得ることができたなら、特に何をする必要もなく、周りにいる人たちに良い影響を自然に与えることができるでしょう。

ヨガインストラクターとして、一生懸命にヨガを教えようとする人がいます。しかし、それは逆効果になっているかもしれません。ヨガインストラクターは単なる触媒です。生徒の方がヨガを学び実践するための1つのきっかけにすぎません。ヨガインストラクターは、まずは自らがヨガを実践し、高いレベルのプラーナを獲得することが重要です。

ヨガは実践が100%で、自らが体験していくことでそれを理解することができます。ヨガインストラクターとして、ヨガの技術を教えることができても、ヨガを教えることはできません。ヨガとは自分で経験するものです。ヨガを教えることは誰にもできません。ヨガインストラクターは自らがヨギーもしくはヨギーニのレベルに達することで、ヨガレッスンを通して、生徒の方にヨガを感じてもらえるようになります。

 

物質レベルで、私たちはプラーナを環境、食べ物、水、太陽、そして空気から受け取ります。すべての要素がプラーナから成ります。そして、各個人のプラーナの量は、日常生活でさらされる、そして摂取する要素の質によって影響を受けます。

プラーナの力を強くする、もしくはプラーナの力を蓄えるには、日常生活における環境、日々摂取する食べ物や水、そして太陽の光や呼吸する空気の質が重要になります。これらの要素を意識して生活することで、プラーナの力を自然に得ることができます。

<Point2>
アーサナやプラーナーヤーマなどのヨガの訓練を通して、プラーナのレベルを上げていくことができます。しかし、それだけでは十分ではありません。毎日、ヨガの訓練を行ったとしても、日々の生活における態度や考えが間違っていれば、進歩は望めません。日常生活における行動と思考がプラーナに大きく影響することを覚えておきましょう。

月と太陽のエネルギー

Hathaは、月と太陽のエネルギーを意味します。そして、それは心とプラーナの調和を意味します。ヨガの訓練者は、身体における月と太陽の力とは何かを理解する必要があります。

月のエネルギーは心、意識、そしてその働きを表します。太陽のエネルギーはプラーナ、生命、動きを示します。これらは、個人における2つのエネルギーの形です。それらはprana、生命の力、そして心もしくはchittaの力として知られています。身体は、これら2つの力の組み合わせです。身体のすべての部分に生命と意識があります。命と意識はともに進みます。

プラーナは生命、心臓、動き、存在を意味します。生命と意識の2つのエネルギーは、イダーとピンガラーとして知られている脊柱における2つの主要な通路を通して身体に流れます。イダーは月の力、そしてピンガラーは太陽の力を意味します。

月は、チッタの心のエネルギーを意味します。それは心の層に関係する微細な力です。プラーナは太陽のように、エネルギーを発生する活動的な力です。これら2つのエネルギーを調和させ、1つの力に結びつけるのがハタヨガの訓練です。

ここで使われているエネルギーという言葉は肉体的な意味で、精神的なエネルギーではありません。それは科学的な装置が記録することができる肉体の物質的なエネルギーです。

<Point1>
ハタヨガ(Hatha Yoga)における2つの重要な原理を理解します。Haは、太陽を表し、それはプラーナの力です。そして、Thaは月を表し、それは心の力です。さらにそれらは主要なナディーであるピンガラーとイダーナディーにそれぞれ対応しています。結果として、ハタヨガはこれら2つの異なったエネルギーを調和させようとします。

ヨガの訓練とプラニックボディ

ハタヨガは近年、人類によって蘇った最も素晴らしい科学の1つです。Yogaという言葉は調和の状態を表します。そしてhathaという言葉は、人間の身体に存在する太陽と月のエネルギーを意味します。1つは生体エネルギーの力もしくはプラーナで、もう1つは意識もしくはチッタの力です。

これら2つのエネルギーの形は、人間の身体における、あらゆる働きを制御します。それらは、私たちの動き、考え、そして身体と心の存在全体に責任を持ちます。それらが不調和になると、病気、落ち着きのなさ、混乱を招きます。一方、それらが調和しているときは平安と健康があります。ハタヨガの訓練を通して、これらのエネルギーが調和し、制御されます。チャクラと身体全体が浄化され、平安と平静が達成されます。

<Point1>
現在、ハタヨガは世界で広く実践されています。その1つの理由として、それが美容や健康によい点が挙げられます。なぜハタヨガは美容や健康に良いのでしょう。その理由は、私たち存在に大きく関係する2つの異なったエネルギーを調和させるからです。一般的なエクササイズやストレッチと違い、ハタヨガは私たちの根本的なレベルから、美容や健康に効果的です。

 

プラーナが適切な電圧量で流れる時、私たちは強さ、情熱、活力を感じ、すべての感覚が鋭くなります。しかし、電圧量が下がった時、私たちは肉体的な弱さや消耗を感じます。

身体と心を感覚の高い状態に調整するのがプラーナーヤーマの目的です。そうすると私たちは宇宙のエネルギーを受け取ることができ、意識が輝きます。定期的にヨガの訓練をしなければ、イダーとピンガラーは、スシュムナーナディーと交信することができません。

しかし、トラータカやカパラバティのような技術を訓練すれば3つのナディーが結びつきます。この結合が確立された時、高次のエネルギーがそれらを通して流れます。

ヨガの訓練は、各個人にあるこれらのエネルギーを目覚めさせ、調和し、そして制御するためにデザインされています。アーサナ、プラーナーヤーマ、集中、そして瞑想の訓練は、すべて様々なナディーとエネルギーの通路を目覚めさせます。

この身体には何千ものエネルギーの通路があります。それらは観念的なものではなく、物質的な真実です。これらの何千ものナディーは、チャクラとして知られている様々な中心から生み出されます。

<Point2>
ヨガの目的を達成するためには、イダー、ピンガラー、そしてスシュムナーナディーを機能させることが必須です。そのために、ヨガには様々な訓練が準備されています。特に、プラーナーヤーマの訓練が重要です。

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