ヨガを極める⑰

プラニックボディ

プラナマヤコーシャへの影響

クンダリーニの目覚めの過程において、訓練者はナディーを浄化するだけでなく、プラーナの量と質を高め、それを保存しなければなりません。

プラーナは脊柱に沿ってある6つの主な中心に蓄積されます。これらの中心は微細な身体に位置し、身体の神経叢に対応しています。微細な身体において、それらはチャクラとして知られています。

チャクラは円の動き、もしくは車輪を意味します。プラーナの力と心の力はチャクラに集まり、そこでエネルギーの渦を作ります。

各チャクラは、多くのナディーが接続する点です。身体には無数のチャクラが存在します。しかし7つの主要なものが、人間の進化に特に関係しています。

<Point1>
ここでの人間の進化とは、私たち存在の微細なレベルの目覚めと考えることができます。通常、私たちは、存在の最も粗大なレベルである身体を中心に生活しています。そして、身体よりも微細な部分を感じることができていません。

ヨガの様々な訓練を通して、チャクラを活性化させ、人間のより微細なレベルへ働きかけます。私たちは、より微細な、純粋な存在として進化していきます。

 

現在、スシュムナーは眠っており、イダーとピンガラーが身体全体にエネルギーを供給しています。身体の器官やシステムは、イダーとピンガラーと直接結びついています。

ムーラダーラとアジュナチャクラの間に、4つの合流点があります。これらの合流点からプラーナと心のエネルギーが身体の残りの部分へと分岐します。もしエネルギーの流れがよくても、結合点が適切に機能していなければ、エネルギーが身体全体に循環することはできません。したがって、ヨガの訓練を通して、イダーとピンガラーが浄化され、4つの結合点が適切に働くようにしなければなりません。

<Point2>
スシュムナーは、ほとんどの人で機能していません。さらに、イダーとピンガラーにしても、働いているが、それが不十分も多いでしょう。ハタヨガの訓練では、まずイダーとピンガラーの浄化が重要です。

4つの合流点とは、スワディスサーナチャクラ、マニピューラチャクラ、アナーハタチャクラ、そしてヴィシュディチャクラです。そして、これらの4つのチャクラが機能していなければ、私たちのエネルギーレベルが低いままです。ヨガの訓練により、イダーとピンガラーの浄化だけでなく、各チャクラを覚醒させることが重要です。

 

Hatha Yoga Pradipikaでは「不純物でいっぱいのすべてのナディーとチャクラが浄化された時、ヨギーはプラーナを保持することができる。」と述べられています。

ハタヨガを通して、これらのチャクラが影響され刺激され、障害が取り除かれます。各チャクラの影響は身体で感じられ、個人の行為において見られます。チャクラそれぞれにおける、エネルギーの正しい調和が非常に重要です。

チャクラとナディーの浄化は身体と心の健康、そしてクンダリーニの目覚めのための第一段階です。したがって、チャクラとナディーは、クンダリーニの力を導くことができるように強化されなければなりません。

イダーとピンガラーナディー

この身体とその活動は、太陽と月のエネルギー、プラーナと心のエネルギーとして知られる、2つの異なったエネルギーによって維持されています。したがって、ハタヨガは、これら2つのプラーナと心のエネルギーを調和させるシステム、もしくはそのプロセスを意味します。ハタヨガの訓練を通して、プラーナと心を調和させていきます。

<Point1>
イダーは心のエネルギー、そしてピンガラーはプラーナと対応しています。したがって、ハタヨガの目的である、2つの異なったエネルギーの調和とは、イダーとピンガラーナディーの調和と言い換えることができます。

 

またこれは、私たちの身体における心とプラーナの力が通常は不調和だということを示しています。普通に生活しているだけでは、2つの力が調和することは、ほとんどありません。もし、これら2つのエネルギーに調和がもたらされたなら、身体の構造に何か素晴らしいことが起こるでしょう。結果として、完全な健康を達成することも可能です。

<Point2>
ヨガが、美容や健康に素晴らしい効果があるのは、その訓練を通して、心とプラーナが調和していくからです。逆に、私たちは通常、心とプラーナが不調和な状態であるがゆえに、身体の調子が悪くなったり、病気になったりするということです。

一般的な健康法によっても、健康になれるかもしれません。しかし、それは一時的、また表面的なものでしょう。ヨガの訓練を通して、心とプラーナが調和すれば、完全な健康を手にすることができます。

 

イダーとピンガラーの原理は、また存在におけるプラーナと心のレベルに適用できます。それらは人間環境の2つの明確な力を表します。ある意味それらは肯定的な、そして否定的な面を示します。それら2つは、特別な精神的な通路を象徴するだけでなく、むしろプラーナと心の流れを意味します。

心と身体の病気の原因

身体において、2つの力がイダーとピンガラーを通して流れます。2つのエネルギーの間には、いつも不調和があります。このプラーナと心の力の不調和は一般的なものです。

ハタヨガの訓練は、イダーとピンガラーの調和に関連します。プラーナの力が優勢で心の力が従属的になっているとき、身体の不調和があります。一方で、もし心の力が優勢で、プラーナの力が従属的なら、心に関係する病気があります。これは、身体精神と精神身体的な病気の定義です。

病気は、心にだけ起因するのでなく、身体からも起こります。身体は心の部分です。そして、心は身体の部分です。心と身体は2つの異なった存在ではありません。それらは現れの異なった段階で、私たちはそれらを、身体と心として知っています。しかし、本質的にそれらは1つです。

<Point1>
ヨガでは、心と身体(肉体)は基本的には同じものであると考えます。したがって、身体の不調は心に影響し、心の不調は身体に影響します。完全な健康のためには、心と身体の調和、言い換えれば、心のエネルギーとプラーナの調和が必要です。


心とプラーナの働きが調和していれば、ヨガは速くスムーズになります。しかし、この調和はめったに起こりません。ほとんどの人で、太陽もしくは月のエネルギーが優勢となります。したがって、これら2つを調和させるハタヨガの訓練がとても大切になります。

<Point2>
完全な健康になるためには、心のエネルギーとプラーナの調和が必要です。しかし、ほとんどの人は、それらが不調和な状態です。結果として、ヨガの日々の実践が非常に大切になります。

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