ハタヨガと脳
ヨガによる心と身体の健康
呼吸の制御は、どのように心と身体の健康に役立つでしょう。呼吸は、心の微細な行動である変動する気持ちを制御します。脳のニューロンの記憶は、気分の投射に影響します。
しかし、体系的な方法でゆっくりと深い呼吸を行うと、ニューロンがよりリズミカルに発火し、脳の中心における電気的な相互作用が、より制御されます。脳の2つの半球が調和します。これは、より長いアルファ波の放出とベータ波の減少として見られます。アルファ波は、心臓、呼吸、そして循環器系と同様に脳に調和をもたらします。
ジャラネティと脳
ジャラネティは、脳にどのような効果があるでしょう。
ジャラネティは、鼻における様々な神経を刺激します。そして、それは臭いの感覚と個人の健康全般を改善します。
ジャラネティは、右鼻孔と左鼻孔、そして、それに対応する左脳半球と右脳半球に調和をもたらします。結果として、身体と心全体にバランスを誘発します。しかし、もっとも重要なことは、ネティがアジュナチャクラの目覚めを助けることです。
カパラバティと脳
カパラバティは、なぜ脳に活力を与えるのでしょうか。
通常の呼吸は、横隔膜や外肋間筋のような呼吸器筋だけの収縮によって特徴づけられます。息を吐くことは、内肋間筋の収縮の終了において受動的に起こります。
カパラバティは、このプロセスを逆にし、息を吐くのを積極的に、息を吸うのを受動的にします。これは、脳への、そして脳からの神経インパルスの流れを逆に導き、脳の中心への刺激と目覚めをもたらします。
これが、カパラバティの脳刺激効果の1つの理由です。一般的に、息を吐くときの筋肉は、呼吸に障害があるとき、もしくは、さらなる酸素が必要なときにだけ活動します。
カパラバディは、脳にどのような効果があるでしょうか。
サンスクリット語のkapalは、頭蓋、もしくは額（ひたい）を意味し、bhatiは、光もしくは輝き、そしてまた知覚、もしくは知識を意味します。したがって、kapalbhatiは、脳の前頭領域に、光、もしくは明晰さの状態をもたらす訓練です。
このプラーナーヤーマは、脳全体と微細な知覚や洞察に責任を持つ中心に活力を与えます。またそれは、浄化の訓練で、したがって、シャットカルマの中に入っています。
通常の呼吸において、吸気が活動的で、呼気は受動的です。カパラバティは、このプロセスを逆にし、呼気が活動的になります。通常の呼吸機能を制御する脳の中心が、これらの技術の訓練を通して、より多目的に利用できるようになります。
パンチャプラーナの観点で、pranaとapanaの役割が逆になります。そして、心のレベルでは、心の作用の活動の減少を意味する、samanaの減少が起こります。これは、カパラバティの間に経験されます。同時に、全体の呼吸によって生み出される、強力な上方への流れが、頭と首におけるudanaを刺激します。
トラータカと脳
トラータカは、どのように脳へ影響するでしょうか。
トラータカは、とても重要な訓練で、脳へ影響を与える直接的な方法です。目は、実際に脳の延長で、目の神経は、脳から出ている脳神経の1つです。したがって、目のシステムが働くとき、脳が影響されます。
ヨギーは、眉間、鼻先、もしくは身体の外側の点を凝視することが、脳へ即時の、効果的な影響を及ぼすことを発見しました。これは目の動き、網膜、そして視覚器官全体において、相互の効果を持ちます。
パドマア―サナと脳
パドマア―サナは、脳にどのような効果があるでしょうか。
パドマア―サナ（ハスのポーズ）は、身体と心の安定性と平安を達成するのに優れています。これは、単なる信念ではなく、生理学的な事実です。
パドマアーサナの間、脊柱下部から発出する刺激が脳へ入り、神経系を穏やかにします。心の平安の経験が、後に、身体の健康を増進します。
パドマアーサナにおいて、圧力が脊柱下部で働き、結果として、神経系のリラクゼーションをもたらします。呼吸がゆっくりとなり、筋肉の緊張が減少し、血圧が下がります。身体の安定が、心の安定を導きます。
パドマアーサナの間、足の位置と、太ももにおける圧力のため、下肢への血流が減り、腹部への血流が増えます。そして、消化力を活発にし、食欲が増します。
イダーとピンガラーは、脊柱に沿ってある2つの主要なナディーです。それらの影響は、身体のすべての部分に広がります。これらのナディーは、感覚情報を脳へと運ぶ神経と関係しています。それは、知識を提供し、意識性を与えます。
パドマアーサナの間、感覚の入力におけるこのプロセスが抑えられます。これは、生理的に低い刺激と平穏な状態を意味します。このプロセスの間、ベータ、アルファー、そしてシータ波が生み出されます。
またパドマアーサナは、プラーナの流れを、ムーラダーラからサハスラーラへと導くことによって、瞑想の経験を促進します
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