ヨガを極める㉒

体系的なクンダリーニの目覚め

ヨガの訓練によってクンダリーニを目覚めさせるのは、体系的で、段階的なプロセスです。ここで重要な点は、クンダリーニが目覚めると、ハタヨガの訓練の助けでスシュムナーを通して進んでいくことです。

アーサナ、プラーナーヤーマ、ムドラー、バンダ、そして集中といった訓練を通してだけ、それは完成へいたります。体系的でない、激烈な、そして悲劇的な手段によってクンダリーニを呼び出すことが可能です。しかし十分で持続した目覚めはこのような方法で決して起こりません。

眠っているクンダリーニは毎日の熱心なヨガの訓練によって忍耐強く起こさなければなりません。シャットカルマの訓練により身体全体が浄化され、プラーナーヤーマの訓練を通してプラーナが制御され、アーサナで身体が不動となった時、クンダリーニの目覚めがリスクや危険なく行われます。

しかし、クンダリーニの目覚めにあまりにも引き付けられる人が、間違った方法で訓練すると危険です。彼らは準備的な訓練をせず、食事を気にせず、シャットカルマやカルマヨガのことを気にしません。彼らはクンダリーニを目覚めさせようとし、この素晴らしいエネルギーを制御する方法を知りません。彼らは暗闇の中でただもがいているだけです。時間と空間、もしくは重力や心の法則は、スシュムナーが目覚めなければ超越することはできません。

Hatha Yoga PradipikaではYogi Swatmaramaによって自己制御と浄化の必要性が繰り返し強調されています。なぜなら不純な身体におけるこの力の早期の達成は、想像できない病気を生み出すからです。そして制御されていない、開発されていない心において悪魔のような現われ、そして精神病を導きます。

イダー、ピンガラー、スシュムナーの結合

多くの人が光の爆発として閃光を見ます。一方で他の人はそれをゆっくりと強くなる微光として経験します。この光はイダー、ピンガラー、スシュムナーの結合が行われたことを示します。

そしてこれがハタヨガの究極の目的です。スシュムナーが目覚めた時、ある経験をします。素晴らしい天使を見るかもしれません。様々な音、音楽、色、考え、アート、詩、そして文字が自然に現れます。

宇宙の身体との結合

ハタヨガの絶対的な意味を考察するとき、それはスシュムナーのイダーとピンガラーとの結合だと分かります。アジュナチャクラのレベルで、イダーとピンガラーが合流し1つになります。これはとても象徴的で、プラーナと意識の違いが壊された段階です。それらが1つ、同じものとして経験されます。イダーの原理がピンガラーの原理と統合され1つになります。

言い換えれば、それはマクロの世界のプラーナの力と、ミクロの世界の精神的な力との結合です。したがって、ハタヨガの訓練は根源的な目的地に私たちを導いてくれます。プラーナとクンダリーニは同意語です。プラーナの目覚めはクンダリーニの目覚めです。そしてクンダリーニの目覚めにおいて私たちは宇宙のプラーナと一体になります。

イダーとピンガラーは地球のエネルギーを導きますが、スシュムナーにおけるエネルギーの流れは宇宙のものです。プラーナと心のエネルギーは有限ですが、スシュムナーの宇宙エネルギーは無限です。したがって、ハタヨガの主な目的はこの制限された身体と無限の源を結び付けることです。

クンダリーニの目覚めのとき、身体の困った状態は無視されません。クンダリーニが起きるとき、その影響は身体全体に広がります。それは脳だけでなく、循環器系や呼吸器系などのシステムに影響します。

したがって、初期段階でハタヨガは身体の浄化を適用します。これはハタヨガが身体のヨガではないという理解を与えます。ハタヨガは身体を重視し、そこから訓練を始めますが、それで終わりではありません。ハタヨガの本質は身体よりも微細なプラーナのレベルにあります。

ハタヨガは肉体的な身体において実行されるより高いレベルの訓練です。6つの浄化法、アーサナ、プラーナーヤーマ、ムドラー、そしてバンダが身体のヨガとして考えられるべきです。

この目覚めは個人の身体で起こります。しかし個人の身体は宇宙の身体の部分です。マクロの宇宙におけることはミクロの宇宙でのことです。イダーとピンガラーはShivaとShaktiとして知られています。それらは宇宙のイダーと宇宙のピンガラーです。

これら3つの結合はトラータカやシャンバビムドラーのような技術を伴うアジュナチャクラでの集中によって作られます。この結合が起こると、光のスイッチがオンになるように、効果が生まれます。その効果はjnana、高次の経験もしくは悟りと呼ばれます。その効果は結合の結果です。結合は訓練が体系的になされた結果です。これは個人の身体と宇宙の身体において起こります。