ヨガを極める⑭

プラナマヤコーシャ

プラニックボディ

 プラニックボディとは?

もし私たちの知覚がプラニックボディに調子を合わせることができたなら、私たちは何千もの細い電線のような構造を持つ光の身体を見るでしょう。これらの電線のような構造はナディーです。ナディーはエネルギーの流れです。

Shiva Samhitaは身体には350,000のナディーがあると言い、Prapanchasara Tantraは300,000、Goraksha Satarkaは72,000あると言います。粗大な身体の上部構造の中に、何千ものナディーがあり、それらが意識とプラーナをすべての原子に供給します。

しかし、不純物の存在はその供給を阻害します。Geranda Samhitaでは「ナディーが汚れているとプラーナはそれに入ることができない。」と述べています。

<Point1>
ハタヨガでは、身体よりもプラーナを重視します。そして、プラーナに関係するのがナディーです。ヨガの訓練で、アーサナやプラーナーヤーマを行うのは、ナディーの浄化のためと考えることができます。

プラーナの性質とその制御

プラーナの制御は、注意深さ、忍耐、そして継続性を必要とする退屈で繊細なプロセスです。Hatha Yoga Pradipikaは「ちょうど、ライオン、象、そしてトラを徐々に馴らするように、プラーナは訓練を通して制御される。さもなければ訓練者は破壊される。」と述べています。

プラーナが、歩き回るライオンやトラのように、身体を自由に散発的に動くとき、それは意志に従いません。例えば、ある人が夜に寝たいかもしれません。しかし、プラーナは彼を活動的にします。彼は仕事をしなければなりません。しかし、プラーナが不活発で、彼は眠たくなります。このようにプラーナによって私たちの活動が大きく影響を受けています。

したがって、私たちの要求や意志に従ってそれが働くように、プラーナは制御されなければなりません。その方法は安全、確実、そして体系的でなければなりません。

プラーナの制御のための重要な技術がプラーナーヤーマです。そして、その訓練を行うときには、正しく、体系的に行わなければなりません。もし、プラーナーヤーマが間違って行われると、効果よりも不調を生み出すことがあります。プラーナーヤーマにおいてはまずは準備的な訓練から始めます。ナディーショダナやカパラバティは呼吸系が十分に整ってから行いましょう。

プラーナーヤーマの訓練をしたことがある人でも、それを体系的に理解し実践できている人はほとんどいないでしょう。ナディーショダナやカパラバティといった訓練の前に、準備的なプラーナーヤーマを実践しなければなりません。それを飛ばしてしまうと、効果よりも害のほうが大きくなってしまいます。

もしプラーナが制御されていなければ、最終的な結果は、プラーナが消耗され、病気や死に至ります。生命エネルギーと身体の要素は、エネルギーが日常の、そして世界の出来事で消費されると燃やされてしまいます。プラーナはそれが無駄にならないように流れ、導かれなければなりません。

<Point1>
プラーナを制御するためには、プラーナーヤーマの訓練が最も効果的です。しかし、それは体系的に行わなければなりません。まずはナチュラルブリージングなどから始め、呼吸機能を強化していきます。そして、ナディーショダナやカパラバティといった、ナディーを浄化していく技術に取り組みます。

プラーナーヤーマはアーサナ以上に注意が必要です。もし、それを間違って行うと、身体に負担がかかり、効果よりも害のほうが大きくなるでしょう。プラーナーヤーマを実践するときは、ヨガ全体を理解し、それに熟達したヨガインストラクターから指導を受けることが大切です。

パンチャコーシャとは?

ヨガによると、人間はパンチャコーシャと呼ばれる存在の5つの面を経験することができます。これらは人間が生きる5つの領域で、粗大から微細の範囲に及びます。パンチャコーシャは、annamaya kosha、pranamaya kosha、manomaya kosha、vijnanamaya kosha、そしてanandamaya koshaです。

最初の存在のレベルは肉体的な身体、annamaya koshaです。annaは食べ物、そしてmayaは構成を意味します。これは存在の粗大なレベルで、それは食べ物、水、そして空気に依存するので食べ物の覆い(おおい)として言及されます。この覆いはまたプラーナに依存します。

二番目の覆いはpranamaya koshaで個人のエネルギー領域です。存在のこのレベルは肉体的な身体よりも微細です。この覆いは順番に、より微細なコーシャによって維持されています。肉体とプラーナの身体を合わせて基本的な人間の枠組みを構築しています。それらは高次の身体の経験のための容器を形作ります。

肉体的な身体の他に、生命エネルギーで構成される内的な自己があります。肉体が人間を形作るように、この生命の自己は、人間の形をしています。透視力のある人はプラニックボディを、身体の周りにあるカラフルで、輝く雲、もしくはオーラとして見ます。

第3の覆いはmanomaya koshaで、心の領域です。経験のレベルは意識的な心で、annamayaとpranamaya koshaの2つを一緒に統合された全体として保持します。それは外と内の世界の間の橋で、外部世界の経験や感覚を直感的な身体へ、直感的な身体の影響を粗大な身体へと運びます。

第4の覆いはvijnanamaya koshaで、潜在意識と無意識に関係する経験の精神的なレベルです。この面はmanomaya koshaに行き渡りますが、それよりもより微細です。それは個人と宇宙の心をつなぎます。内的な知識がこのレベルから意識的な心にやってきます。この覆いが目覚めると私たちは直感レベルで人生を経験し始め、外部の現れの背後にある真実を見始めます。そして、それは智慧を導きます。

第5の覆いはanandamaya koshaで、至福と無上の喜びのレベルです。これは超越的な身体で、もっとも微細なプラーナの住居です。

<Point1>
パンチャコーシャとは、人間の存在の5つのレベルを表します。それは、粗大から微細へと分類されています。最も粗大なのがannamayaで、最も微細なのがanandamaya koshaです。ほとんどの人がannamaya koshaのレベルで生きています。しかし、誰もがより微細なレベルの存在でもあり、ヨガの訓練を通して、徐々に粗大から微細へと存在を転換していきます。

人間の存在の微細なレベルが目覚めるにつて、今までとは違った感覚、また全く新しい感覚が生まれるでしょう。継続的で体系的なヨガの訓練を通して、最終的にanandamaya koshaが目覚め、その人は喜びの存在となるでしょう。

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