ヨガを極める㊼

ヨガ成功の7つの資質

ヨガの伝統において、ハタヨガで成功するために必要なものは何でしょうか。

Gheranda Samhitaでは、ハタヨガの訓練で成功するために、保持すべき7つの資質が述べられています。最初は、shodhanamで浄化を意味します。身体と心に病気や不調がないように、浄化はとても重要です。

2番目は、dridhataで、しっかりした、もしくは揺るがないを意味します。ある人は、これを力やエネルギーのことと考えます。他の人は、心の力と考えます。それは、身体だけでなく、心、知性、そして感情も含まれます。

3番目は、sthairyamで、安定を意味します。身体が不安定であれば、心を集中させることはできないので、身体の安定性は不可欠です。

4番目は、dhairyamで、忍耐を意味します。またそれは、環境によって影響されない性質を意味します。それは心の性質です。

5番目は、laghavamで、軽さを意味します。ヨギー、ヨギーニの身体は軽くなければなりません。肥満は、病気の原因になるので、ヨガに適しているとは考えられません。しかし、これは肥満のかたがヨギーやヨギーニになれないことを意味しません。

肥満は、制御されていない食習慣によってもたらされます。それは、身体の不調を生み出します。それは、関節の障害、心疾患、もしくは高血圧の原因となります。したがって、ヨガの訓練者にとって、最初は軽い身体を持つことが大切になります。さもなければ、ヨガを完成することはできません。

もし、ヨガが完成され、身体の経験を越えることができたなら、身体の状態を心配する必要はなくなります。実際、プラーナのエネルギーが生じた時、それがマニピュラチャクラに集中し、お腹が大きくなります。そのようなヨギーにおいて、マニピュラチャクラの膨張は、プラーナの覚醒で、身体の不調ではありません。したがって、多くの聖者やヨギーは大きなお腹を持っています。しかし、最初はほっそりした身体にすべきです。

Pratyakshaが6番目の質です。それはpratiとakshamからなり、pratiは、逆もしくは対立を示す接頭語で、akshamは、目もしくは見ることを意味します。Pratyakshaの状態は、何も見ないといったものではありません。感覚的な経験の状態でもありません。逆に、それは内的経験を見て、それを感じ、それに自分自身を確立する状態です。

チーズとシロップで作られたお菓子を食べているのを想像してみましょう。目を閉じて、その味を経験しましょう。チーズの味が消え、シロップの味も消えるでしょう。そして、チーズでもシロップでもない、たった一つの味だけが残るでしょう。

この味の経験で、私たちは美味しいと言います。美味しさは、チーズやシロップに関してではなく、そのお菓子の味です。チーズとシロップの結合を通して、3番目の要素が生み出されました。それは、微細で見ることができません。それは、チーズもしくはシロップにおける経験ではありません。しかし、それは存在し経験されます。この経験を言い表したのがpratyakshaです。

7番目の質は、nirliptaです。多くの人がnirliptaは、サマーディを意味すると考えています。しかし、この言葉の本当の意味は、無関心の状態、執着しない状態、心が巻き込まれていない状態です。

Nirliptaは、心が巻き込まれていない時です。私たちは、いつも人生、身体、考え、感情などにとらわれています。私たちは、自己知識を確立するために、この継続した執着を越えなければなりません。

これらの7つの資質を取り入れるために、7つのタイプのヨガの訓練があります。それは、シャットカルマ、アーサナ、ムドラー、プラチャーハーラ、プラーナーヤーマ、メディテーション、そしてサマーディです。

 

ヨガ訓練での失敗

ヨガの訓練で失敗することはあるのでしょうか。

ヨガ訓練をいいかげんに行ってはいけません。長期にわたり役に立つのが、ヨガの訓練です。それは、この人生における唯一の財産です。定期的にヨガを実践し、この人生で自己実現を達成しましょう。

ヨガ訓練で失敗しても気にする必要はありません。立ち上がり、再度挑戦しましょう。そうすることで成功へと徐々に近づいていきます。すべての失敗が成功への段階です。

<Point1>
ヨガでの成功は、比較的長く、継続的な訓練が必要です。何年続けても何の進歩も感じられないかもしれません。しかし、続けていくべきです。表面的には、分からなくても、微細なレベルで大きな変化が起こっていることがあります。毎日続けていけば必ず大きな成果が得られます。

ヨガの超自然的な力

ヨガの訓練を長く続けていくと、超自然的な能力が生まれることがあります。しかし、それはヨガの成功において障害となることがあります。

超自然的な力を得ると、ヨギーもしくはヨギーニは、自分が最も高い目標に到達したと考えてしまうかもしれません。そうすると彼らはそのような間違った満足を通じて、さらなるヨガ訓練を止めてしまうかもしれません。

最も高い目標を獲得しようとするヨギーは、超自然的な能力を拒否しなければなりません。それらの力を拒否することによってだけ、ヨガにおいて成功することができます。

超自然的な能力を求めるのは世俗的な人間で、決してヨガで成功することはありません。もし、超自然的な能力を獲得しようとすれば、さらなる進歩は大幅に遅くなります。そして、その人は道を失うでしょう。

ヨガの訓練を止めてはいけません。ヨガを完成するまで訓練を続けましょう。

<Point1>
ヨガは、表面的な身体だけでなく、私たち存在のより微細な部分にアプローチする技術です。したがって、ヨガの訓練を続けていくと、超自然的な力、一般的な言葉では超能力を得ることがあります。

超能力を獲得すると、自分自身が何かすごいことになっていると思ってしまいます。そのことがヨガの道において、大きな落とし穴となります。超自然的な力、もしくは超能力が得られても、それは誰もが潜在的に持っているもので、特別すごいことではありません。

最終的な目標に達するまでは、何が起こっても気にせずに、ヨガの訓練を続けていきましょう。

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