ヨガを極める㉔

基礎としてのハタヨガ

ハタヨガの必要性

ジュナーナヨガ、ラージャヨガ、カルマヨガ、もしくはラーヤヨガなど、どのヨガの訓練をしていても、ハタヨガは基礎です。ハタヨガはすべてのより高度なヨガの基礎を提供します。そしてそれは現実的で実践的なヨガです。

それは身体とプラーナについて話します。それはポーズを教えます。それは神経と内分泌系を調和します。それは代謝を調整します。

ヨガは抽象的な科学ではありません。それは現実的な科学です。ヨガでは、身体が浄化され、神経系が制御され、プラーナが良く機能しなければ正しく考えることができないと知られています。同時に、ヨガは心と意識の様々な段階について話します。そして瞑想の最も素晴らしい科学を教えてくれます。

ハタヨガの位置

多くの人がアーサナやプラーナーヤーマがヨガ体系全体を構成していると信じています。しかし、そうではありません。それらはヨガの最初の段階でしかありません。現在ヨガを行っている人の多くは、ヨガにおける準備だけを行っているようです。果たしてそれでヨガを実践していると言えるでしょうか。

しかし最初の段階はとても重要です。準備段階を習得しなければ、いかなる努力も無駄になります。さらにハタヨガにおける身体の訓練は単に身体のためだけではありません。

科学的な研究は、アーサナとプラーナーヤーマの定期的な訓練が身体だけでなく、心の状態にも影響を及ぼすことを示しています。落ち着きのなさ、心配、不安、神経症、そして不眠症などの心の状態はまた身体のポーズや呼吸の訓練を通して安全に治されるでしょう。

ハタヨガの訓練は内分泌腺、甲状腺、そして膵臓を調整するのを助け、それらの不調を取り除きます。このようにこれらの訓練は身体の問題を癒すだけでなく正してくれます。さらに、それらは心の不調和な状態を変えます。

ラージャヨガなしにハタヨガを完成することはできません。またハタヨガなしにラージャヨガを完成することもできません。ハタヨガとラージャヨガはお互い密接に関わり合っています。

どのヨガを訓練すべきか

ヨガは、身体とプラーナの準備と浄化をするハタヨガから始まります。ハタヨガはヨガの初歩的な教育に属します。誰もが身体を意識します。なぜならそれは物質的で、目に見え、触れることができ、感じ、経験することができるからです。

初歩的な教育が終わると、生徒は次のより高いレベル、ラージャヨガ、マントラ、ダーラナ、ディヤーナへ進みます。このレベルも通過しなければなりません。心は見ることも、触ることも、感じることもできません。しかし浮かび上がる考えや欲望ゆえに、心をつかむことができます。そのとき身体を越えた何かがあります。そしてそれが心として知られています。

そして、ヨガの大学レベルはカルマヨガ、バクティヨガ、ラージャヨガ、そしてジュナーナヨガの構成要素の連合が含まれるでしょう。ヨガの大学レベルではこれらのすべてのヨガが1つに統合されます。

さらにクンダリーニヨガやクリヤーヨガのような、より高次のヨガがきます。身体、ナディー、感覚、そして脳のすべての準備がハタヨガで行われます。すべての心の行動はラージャヨガを通して調整されます。そうして身体と心について心配する必要がなくなり、クリヤーヨガの訓練を始めることができます。

クリヤーヨガの働きは、よい性質もしくはより良いヨギーになることではなく、むしろそれはまだ触れたことがない、もしくは経験したことがない意識の面にアクセスすることです。それは人間の精神的な領域です。したがって、ハタヨガとラージャヨガの過程を終了した時にクリヤーヨガを学びます。

心を越えて、経験のもう1つの面があります。それは意識です。心は経験されますが、意識は経験できません。たとえサマーディの最も高い状態でさえ、心が静まり安定していても、人間の意識の直接的な認識はできません。人間の意識は無限です。それは時間や空間に制限されません。それは存在の継続で、経験の連続です。

クリヤーヨガの訓練で意識の面へのアクセスが始まります。その領域で出くわすエネルギー、強さや力は人生の質を改善することに使われます。そしてクリヤーヨガは自立した訓練で、個性の眠っている中心を目覚めさせます。

初歩的な教育を完了しただけで、大学の学位を期待することはできません。ハタヨガの訓練で気分がよくなり、障害が取り除かれ、堅さがなくなり、筋肉はより柔軟になります。しかし、障害がなくなりより柔軟になったことが、目的を達成したことにはなりません。

1つの目的が達成できたら、ヨガ訓練の次の段階へと進む時です。アーサナ、プラーナーヤーマ、シャットカルマ、身体の準備、そして心の準備は初歩的な教育を示します。ラージャヨガ、心の管理はより高い第2のヨガのレベルです。そして創造的な性質を引き出す他のヨガは大学レベルを表します。このように私たちは、初歩的、第2の、そして大学レベルといったどのヨガを行うのか決めることができます。

人々はどのように心から闇を取り除くための光を見つけることができるでしょうか。現実は1つではありません。多くの現実があります。ヨガのそれぞれの面はもう1つの微細なヨガへの手段です。あるレベルが完成すると人間の性質の1つの面がカバーされます。そしてそれはもう1つのクラスへ移動する時です。

重要なことは、次へと移動する前に、前の段階を完成させることです。ヨガのある段階が完成されなければ、次のレベルは決して経験できません。