タントラ(Tantra)
タントラとヨガ
ヨガはよく知られていますが、タントラは迷信と神秘のオーラに覆い隠されています。これはとても奇妙なことで、なぜならヨガとタントラは、その本質において同じシステムだからです。
それらは密接に関係しています。より具体的に言えば、ヨガはタントラのより広いシステムの部分です。
アーサナやプラーナーヤーマのようなすべてのハタヨガの訓練と、カルマヨガ、バクティヨガ、クンダリーニヨガ、ハタヨガ、マントラヨガ、そしてクリヤーヨガのようなすべてのヨガの道は、タントラの統合された部分です。ヨガとして知られているすべての訓練は、またタントラの部分です。
yogaの意味は結合です。ヨガは個人と宇宙意識の結合のプロセスに伴う、物質とエネルギーの分離のプロセスです。タントラとヨガは全く同じ意味を持ちます。それらは2つの異なった哲学ではありません。より正確に言えば、ヨガは実践面で、一方タントラは哲学、理論面です。
タントラとヨガは1つの科学として見るべきです。ヨガの様々な本は、タントラのテキストからすべて再生されました。ある人は、ヨガの科学はサーンキャ哲学から生まれたと言います。しかし、それは真実ではありません。
何千年もの間、インドで実践されているヨガは、タントラから直接来ています。サーンキャでさえタントラのあるセクションの統合された部分です。
より広い観点で、ヨガは、ヴェーダ、キリスト教、仏教などすべての宗教システムにおいて、その根源を持ちます。ヨガは、すべての宗教の重要な部分です。インドの恵まれた環境に源を発し、そこで発展し繁栄したヨガの系統は、ほとんどすべてがタントラから来ています。
東洋と西洋の両方で、ヨガとして教えられているのはタントラです。タントラが母でヨガは息子です。今日、世界中で実践されている様々なヨガは、元はタントラから発生しています。世界中で教えられているアーサナやプラーナーヤーマ、ムドラー、バンダ、チャクラ、クンダリーニヨガ、ハタヨガ、マントラヨガなど、すべてタントラから来ています。
タントラは、儀式から生活の規律、占星術からアーユルヴェーダ医学など膨大な領域をカバーしています。一方で、ヨガはより特殊で、健康、心の平安、そして最終的には高次意識を得る方法として、心と身体に直接影響を与えることに関心があります。タントラは同じ目的を持っていますが、それはその中により大きな領域を持ちます。
ハタヨガはタントラのある部分です。タントラの準備は、ハタヨガの訓練を通して行わなければなりません。肉体をまず浄化しなければなりません。次にプラニックボディが浄化されます。したがって、ハタヨガの訓練を行うとき、それはタントラと違わないことを覚えておかなければなりません。
プラーナとシャクティ
ハタヨガのプラーナは、タントラにおけるシャクティと同じでしょうか。タントラおよび様々な他の経典において、プラーナは、神聖な母、シャクティ、もしくはKali、そして他の女神によって象徴化されています。
それは、存在の女性面、宇宙において意識が成長し現れる肥沃な大地として認識されています。シャクティ、もしくはプラーナは、存在が発生する所です。
タントラの主要なテーマは、意識がプラーナを媒体として、完全にそれ自身を表現することができるシバとシャクティの統一です。シバが視覚でシャクティが目です。シバが聴覚でシャクティが耳です。プラーナとその制御は、多くのシステムにおいて不可欠です。
<Point1>
”タントラにおけるシバとシャクティは、ハタヨガにおける意識(心)とプラーナに対応しています。したがって、タントラでは、シバとシャクティの統合、ハタヨガでは、意識とプラーナの統合を目指します。”
ハタヨガの訓練とタントラの道
ハタヨガは、タントラの目的を達成するための基本的な準備です。したがって、タントラにとってハタヨガの訓練はとても重要です。
ハタヨガとは正確に何なのか?
それは、イダーとピンガラー、心の力とプラーナの結合です。
身体における2つの異なった原理、シバとシャクティの結合がハタヨガです。
その結合は眉間の奥にあるアジュナチャクラで行われます。アジュナチャクラでプラーナと意識の2つの通路がお互いに一体となります。集中の訓練で、この結合が達成されると心の経験の境界を越えることができます。
<Point1>
”ハタヨガの目的は、2つの異なった力である、イダーとピンガラー、もしくはメンタルエネルギーと生命エネルギーの結合です。タントラでは、それをシバとシャクティによって表します。”
シャットカルマだけがハタヨガではありません。ラージャヨガではヤマとニヤマから始めるのと同じように、ハタヨガではシャットカルマが最初に来ます。その次に、アーサナ、プラーナーヤーマ、プラチャーハーラ、ダーラナ、ディヤーナ、そしてサマーディです。
ハタヨガの訓練を通して、身体の構造全体が浄化されます。結果として、何の障害もなく意識がチャクラを通して流れることができます。したがって、訓練者は熱心にそして適切な理解とともにハタヨガを訓練しなければなりません。
時々ポーズ、もしくはプラーナーヤーマが強調される傾向があります。しかし、すべての訓練をバランスよく行うことが大切です。
もし心と身体が純粋でなければ、プラーナは適切に働くことができません。その場合、心が境界線を越える時、その経験は失敗するでしょう。それは恐ろしく、落胆させる、いらただしいものになるでしょう。
境界線を越える経験は、ヨガの完全な訓練によります。お腹いっぱいの状態で眠ると悪い夢を見ます。同じように、純粋でない身体であれば、その経験も不純になります。したがって、タントラの道を進むために、ハタヨガを学び、それを熱心に訓練しなければなりません。
<Point2>
”タントラの道を進むために、ハタヨガは、その準備として重要です。ハタヨガの初期段階は、シャットカルマやアーサナにより、身体を浄化し、強くまた柔軟にします。それにより、より高度な技術へ進む準備が整います。タントラにおいても、ヨガにおいても、決められたプロセスに従って実践していくことが必須です。”
ハタヨガの訓練はタントラか?
タントラでは、シバはシャクティの究極の目的であると考えられていますが、シャクティなしにシバは何も達成できないと言われています。
したがって、タントラの訓練者は、シャクティを目覚めさせ、それを特別な通路を通してサハスラーラにおける目的地へと導こうとします。そのために、その通路は何なのかを知らなければなりません。
タントラとハタヨガの本は、それが、ムーラダーラチャクラから発出し、背骨を通るスシュムナーだといいます。この通路は目には見えません。そして、それはすべての人で閉じられています。それは全く機能していません。
この特別な通路を働かせるために、ハタヨガを行わなければなりません。ハタヨガはタントラの部分で、したがって、ハタヨガを教えるそして訓練をするすべての人は、それを知っていようがいまいが、タントラを行っています。
<Point1>
”プラーナの通路であるナディーには、3つの主要なものがあります。そして、その中で最も重要なのが、スシュムナーナディーです。ハタヨガの訓練を通して、そのナディーが働くようにしていきます。”
ハタヨガのシャットカルマは、ナディー、ホルモン、そして一般的な身体のシステムを浄化します。長期間この訓練を行った後、プラーナーヤーマの訓練が行われます。これらと、いくつかのさらなる訓練を通して、通路が浄化されていきます。そしてその時にのみ、シャクティを目覚めさせることができます。シャクティが目覚め、通路が浄化されていれば、サハスラーラにおいて2つが直ちに結びつきます。
<Point2>
”タントラの目的であるシバとシャクティの結合においても、ナディーの浄化が非常に重要です。それは、ハタヨガの訓練を通して実現されます。”
気づきのない人では、クンダリーニは頭が下を向いています。しかし、ヨギーやヨギーニでは、彼女が目覚め始めているので、上を向いています。クンダリーニが目覚めた時、彼女はスシュムナーを通して昇っていきます。その時、いかなる影響も受けない、すべてに浸透する意識が存在します。
<Point3>
”クンダリーニの潜在エネルギーは、蛇(コブラ)によって象徴されています。そして、そのエネルギーはスシュムナーを通って上昇します。したがって、その通路であるスシュムナーの浄化が非常に重要です。”
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